・齲蝕は乳酸とHAPの中和反応に基因する

う蝕は、口腔内で産生される乳酸と、塩基性のヒドロキシアパタイとで構成される歯の中和反応で引き起こされる。

これまで、乳酸がう蝕の原因であると説明してきたが、もう一点、歯を構成している無機質成分、ヒドロキシアパタイトが塩基性のリン酸カルシウムの結晶であることがう蝕の原因であることを強調したい。即ち、乳酸とHAPの中和反応がう蝕罹患の化学反応なのである。
前回の記事で、う蝕を酸蝕症であると記し、乳酸だけが原因を作っているように理解される文章になっていたが、歯自体、酸と反応しやすい塩基性の化合物HAPで出来ており、う蝕に罹患する原因を持っていることを明記しそびれた。乳酸とHAP両者がう蝕の原因物質であると表現したい。HAPは歯の組織の一部であるので、変えることは出来ないので、う蝕予防には乳酸の産生量を可及的にゼロにするしか方法はないのである。これには、口腔内全体を歯ブラシで清潔に保つしか方法がないことを再認識して欲しい。