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| ・安田理事長のエッセー「歯科医 つれづれ記」(読売新聞夕刊)の22回目が掲載されました | ||||
安田理事長が読売新聞夕刊に連載しているエッセー「歯科医つれづれ記」の22回目が掲載されました。 【歯科医 つれづれ記】 「何かを始めるのに遅すぎることはない」という言葉がある。通信教育やカルチャーセンターなどが、定年を迎えて第二の人生を歩み始めようとしている人たちへ、殺し文句として使うことも多い。 まあ、そんなうがった見方をしなくても、新しい自分を見つけるための挑戦に、年なんか関係ないよと鼓舞してくれる言葉として理解すればよい。そういえば、グランマ・モーゼスというアメリカの女性画家は、75歳から絵を描き始め、101歳で亡くなるまでに、1600点に上る作品を世に出したという。 大人になってからの歯の矯正治療についても同じことが言える。とくに女性に多いのだが、ある程度の年齢に達して、しかも経済的に余裕が出てくると、歯並びを気にして来院なさる方が多い。 人間若いうちは、若いというだけで美しいものである。しかし、年齢と共に容色が衰えてくると(失礼!)、肌や髪のお手入れと同時に、歯並びも気になってくる。もっと若いころにやっておけばという後悔を胸に、口元の見栄えを良くしたいと思うらしい。 こういった場合、私は最近、矯正治療を勧めることにしている。すると、ほとんどの患者さんは、「えっ! いまさら矯正ですか?」と、けげんそうな顔をして聞いてくる。 ここで、私はおもむろに冒頭のセリフ「始めるのに遅すぎることはない」と答える。まだまだ多くの人が、矯正治療は子供の時に行うものとの思い込みがある。確かに小中学生が矯正治療を受けている例がほとんどである。しかし、もちろん成人になってからも可能である。 矯正治療のメリットは、何も見栄えが良くなるばかりではない。噛(か)み合わせが良くなれば食事がよく取れるし、噛み合わせから生じる不快な症状も解消される。歯並びが自然になれば、歯磨きがしやすくなり、むし歯や歯周病にもかかりにくくなる。 北京オリンピック・マラソン代表の土佐礼子さんが矯正装置をしていたことをご存じの方も多いことだろう。「故障が多いのは、歯の噛み合わせが悪く、体のバランスを崩しているから」というご主人の進言からだったという。これでメダルを取ったら、まさに矯正治療のお陰かもしれない。 幸い最近の矯正装置は付けていても分からないものが多い。なかには透明なプラスチックのマウスピースみたいなもので、食事の際には取り外しができるものさえある。これならば、大人になってから始めることにも抵抗が少なくなるだろう。 あれっ! 知らないうちに、うちのカミさんまで始めちゃったよ。 (東京クリニック丸の内オアゾmc歯科医長、次回は7月4日です)
(2008年6月20日 読売新聞) |
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