質問:
削らなくても歯を白くすることはできると聞いたのですが?
答え:
「明眸皓歯」と言われているくらい、昔から白い歯に対する憧れは誰にもあります。でもそれが、自分の歯を削ることとの引き換えであっては、皆さん躊躇してしまうのが当たり前です。ご質問もそのような方からのものでしょう。しかし、最近では少し期待できる方法が開発されました。ホワイトニング、あるいはブリーチングと呼ばれる方法で、薬剤を使って黄ばんだ歯の表面を白くする方法です。もちろん、歯の変色の程度、置かれた状況によっては残念ながらこの方法では無理なこともあります。そこで、以下に程度による処置法の違いをご説明しましょう。
1.汚れ、お茶、コーヒーなどで表面が着色している
この場合には、歯科医師、歯科衛生士によるクリーニングで十分きれいになります。このクリーニングは歯周病の予防にもなりますので1年に2回程度は受けるとよいでしょう。
2.歯の汚れや着色が歯の内部にまで及んでいる
ホワイトニング(あるいはブリーチング)が最適です。ホワイトニングにはいくつかの方法があり、歯髄(皆さんが神経と呼んでいるところ)があるかないかでも処置方法が変わります。また、歯科医院で歯の表面にジェル状の薬を塗って、その上から強い光やレーザーを当てて行なう方法(オフィス・ブリーチングといいます)と、歯科医院でつくってもらったトレーとジェル状の薬剤とを使って自宅で行うものもあります(ホーム・ブリーチングといいます)。
程度によってブリーチングを行う時間、期間は異なります。ホワイトニングは被せた歯やむし歯がある歯にはできません。また、白くなっても、その後のケアをちゃんとしませんと、すぐに後戻り(元と同じ状態になってしまう)することもよく知られています。さらにホワイトニングした後、冷たい水にしみやすくなることもあります。
3.テトラサイクリンによる変色歯
子供の頃、お医者さんで処方された抗生物質が原因で歯が黒くなっている方がいらっしゃいます。とてもお気の毒だと思いますが、この場合には歯を削って被せることで歯を白くする以外ありません。でも、最近では表面(エナメル質の部分)だけを削って、そこに歯と同じ色のものを貼り付ける方法が知られています。ラミネートベニア法といわれるものですが、今のところはこれが最もよい方法と考えられます。
このように、程度によって行う処置が異なりますので、歯科医師とよく相談のうえ、ご自分にあった方法を選択してください。
(安田 登) |