■どうしたらあなたの歯を守れるか
歯を溶かす!pHの低い飲料と救世主・唾液

一般に口腔内のpHが5.5以下でエナメル質う蝕が発症し、象牙質う蝕はpHが6.0〜6.8で発症します。
では、う蝕を予防するためには、「口腔内のpHを中性以上に保てばいい」と簡単に考えてしまいますが、私達が日常口にしている飲料のほとんどはpHが低く、口腔内は、常にう蝕の危機にさらされています。

こんな数字を見てしまうと飲食するのが恐くなりそうですが、安心してください。お口の中には唾液という救世主がいます。唾液には緩衝能*という力があり、飲食で一旦低下したpHを中性に戻す働きがあります。また、う蝕原因菌が産出する酸により脱灰されたエナメル質を再石灰化させる作用もあるので、唾液の役割は大変重要です。
*緩衝能(緩衝作用)とは、ある溶液に酸やアルカリを加えて、溶液がpHの変化を弱める作用を持つ時、この溶液の作用を緩衝作用という

昨今、ストレスや長期薬剤の服用により唾液の量が少なくなる「口腔乾燥症」が増加しています。唾液の量が少なくなると、口腔内の細菌が増加し、う蝕ばかりでなく、象牙質知覚過敏症も発症します。最近では、カリエスリスクの一指標として、唾液の量と緩衝能を検査する歯科医院も増えてきました。ご自分の唾液の質と量を知りたい方は、検査してもらいましょう。

(歯科衛生士:深川 優子)