■どうしたらあなたの歯を守れるか
定期健診でむし歯予防(その2)

むし歯がなぜできるかは、既にこのコーナーでもたびたびふれましたし、またテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、HP等でもそれについての話はたくさんありますのでご存じのことと思います。

さらにむし歯をつくらないためにはプラークコントロールといって歯みがきが大切なのも今更言うまでもありません。しかしこれだけ周知されていても、毎日きちんと実行できるかというと、これはまた話は別でそう簡単なことではありませんね。部屋や車の掃除とは違い、対象を見ながら掃除をする事ができないこともプラークコントロールを難しくしている要因の一つであると言えるでしょう。むし歯ができる原因にはある種の細菌が関与しているのですが、口の中にはいろいろな細菌が数多く生息しているため、むし歯菌のみを選択的に取り除くことは容易ではありません。むし歯は感染症とされていますがそれならば、むし歯菌に良く効く薬の登場に期待したいところです。しかし特効薬がない現段階では歯ブラシで毎日歯を磨くという原始的な方法以外に効果的な方法はありません。ですから結核や赤痢などのいわゆる「感染症」と同列に「むし歯」を考えて、「むし歯菌」を目の敵にし、ストイックになるよりも、プラークコントロールという言葉が示す通り、歯面や歯肉についた不要なプラークを除去するというように思って頂くと良いかもしれません。

糖尿病の患者さんは血糖値が上がり過ぎると大変なことになります。ですが仮に血糖値が健康な人よりも少々高くても、コントロールされていればそれほど日常生活に支障を来すことはありません。糖尿病患者の血糖値をプラークと置き換えてむし歯を考えて頂くとむし歯という疾患への対処の仕方がわかりやすくなるではないかと思います。プラークコントロールがうまくできていればむし歯はもとより歯周病の予防にも効果があることは言うまでもありません。歯周病を治したら糖尿病も治ったなんて報告もありますが、目的は違っていても歯周病と糖尿病ではアプローチが似ているところが多いのです。そう考えるとむし歯も歯周病も生活習慣病と言う側面を持っていると考えても良さそうですね? ですから定期健診が、ますます重要な意味を持ってくるのです。毎日のプラークコントロールはもちろん、半年から一年に1度の定期健診でこのプラークコントロールがきちんとできているかをチェックすることによって、むし歯や歯周病の発生を防ぎ、また既にこれらの疾患がある人もひどくならないようにできるのです。